FフォークをOHしてみた

2018/03/18

去年のお正月あたりから、
いつかやらなくちゃと思っていたFフォークのOH。

物置の部品とはちょいちょい目が合っていたのですが、
ようやく決心がつきました。



ホイールやフェンダーを外し、
Fフォークを抜き取ります。
この時点で体力の40%が失われています。 虚弱?



抜き取り完了。 ここまではええねん。



いつもならFオイルを交換して終了なんですが、
今回はシール類を全トッカエします。
先は長いですね。
水戸黄門の諸国漫遊に喩えると、
まだ土浦あたりです。



ざっとした手順ですが、

① 最上部のフォークキャップを外し、スプリングや
　カラーなどの部品を取り出し（再利用）
　フォークオイルを抜く
② アクスルシャフトを締め込むM10ボルトを
　完全に抜く（再利用）

～ おやつ ～

③ インナーチューブにSSTを差し込み、
　フォークシリンダー（③-1）が供回りしないよう固定、
　フォークドレン（③-2）を抜き取る
④ ダストカバー，スナップリング（④-1）を取り外し、
　インナーチューブ（④-2）を上下にストロークし
　アウターチューブから抜き取る
　アウター側のスライドメタルを
　スライドハンマーみたいに抜き取る感じ

... らしいです。 (;ﾟ∀ﾟ) できるかしらん



ハイパープロのフォークスプリング。
交換後、90,000km以上使用しました。
新品（下）と比べると10mmくらい縮んでいますね。



メーカーに聞いたところでは、
使用限界は40cm（自由長）。

まだ使えるようならオクに出そうかと思っていましたが、
資源ゴミ決定。 ( ﾟ∀ﾟ)



インナーチューブの取り外しには
SSTを使います。

　Special Service Tool
　自動車，オートバイなどの整備に用いる特殊工具 
  - wikipedia

 57001-183　 TOOL(3G)    JPY3,272-

 57001-1057 SOCK, FORK CYLINDER   JPY2,830-

フォークシリンダーをSSTで固定しながら、
鬼のように固く締め込まれた
フォークドレンを抜きます。



1本は難なく取り外し完了。
もう1本はSSTがうまく噛まずに難儀しました。
単独での作業には限界がありますね。



エアインパクトになったという自己催眠で
なんとか取り外せました。 なにそれこわい



交換する部品は以下の通り。

　① スライドメタル（インナー）
　② スライドメタル（アウター）
　③ ワッシャ
　④ オイルシール
　⑤ ダストシール
　⑥ スナップリング



この他にはフォークシリンダを固定している
フォークドレンとクラッシュワッシャも
新しくしました。

実はインナーチューブも新品交換します。
曲がりや点錆びはないのですが、
摺動部のメッキが薄くなっていたため
同じ手間ならと温水の舞台から飛び降りました。
ややこしいとこから

扱いに気を遣うのはアウターのスライドメタルと
オイルシールあたりです。



基本に忠実にフォークシールプッシャーを使います。



スライドメタルにフォークオイルを少量塗り、
古いスライドメタルを上に当て
黒い呪術師A.プッシャーで打ち込みます。



ピンクフロイドの流れるなか、
傾かないよう均等に地獄突き。
打音が変わったら打ち込み完了。

ありがとうプッシャー。



オイルシールは取扱注意。
リップ部分に傷が入ったり、
斜めに打ち込むとオイルが漏れるとか。

インナーチューブにはめ込む際、
チューブのシャープエッジから保護するために
ラップを被せるといいらしいです。



組みあがったフォークにオイルを注入、
エア抜きを行います。

油面を合わせたらスプリングやらカラーやら、
なんやかんやを取り付けて組み上げます。



体力が落ち判断力が鈍った所為でしょうか、
ひとつひとつの作業にやたら時間が掛かりました。

　所要5時間。　昼抜き。

疲れました。 二度とやりたくありません。



とはいえひと通りの手順は経験したので、
フォークオイル漏れに恐々とする必要はなくなりました。
大事なのは、そういうことやと思うねん。

本当はオイル交換と、
ブレーキのメンテまで終わらせたかったのですが、
視界の隅にお釈迦様が見え始めましたので
終了しました（働きかた改革）。



身体じゅうがバキバキです。
耳しか動きません。 なにそれこわい

バイク弄りは楽しいという幻想から目覚めた
日曜日の昼下がり。
そろそろ色んなものを諦めないといけない
年齢に来ちゃったみたいですね。 (´∀｀) しみじみ



丹沢湖からの富士山に
世界平和を祈念しながら、おわり。