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インパクト考 [バイク整備]


先日のFフォークOHでは難儀しました。

DSC01829.JPG

構造的に供回りしてしまうシリンダーを
SSTで押さえるのですが、
ネジロックを切るためには瞬間的なトルクが必要。

インパクトレンチがあれば
もっと楽に作業ができたと思うのですが、
マンションの駐輪場でこっそりと作業するには
なかなか難しい問題です。

 ・ 道具類は都度持込み、撤収
 ・ スペースに制約あり
 ・ AC電源が取れない
 ・ その他、騒音などの迷惑行為はご法度

これらに加えて、一旦バイクをバラし始めると
一部パーツのみ部屋に持ち帰り作業するというのが
なかなかできません。

目を離したすきに不安定なバイクが転倒し、
子どもが怪我をするかも知れませんしね。

筋肉痛で耳しか動かないので、 まだ言うか
このあたりの対策について考えてみました。

1. エアインパクト

インパクトレンチと言えばまずエアツールを
思い浮かべます。

コンプレッサーの能力にも拠りますが、
300Nm近いトルクが得られるようですので、
ドライブスプロケットやフォークシリンダー含め
大抵の高トルクボルト, ナットは外せそうです。

問題となるのはコンプレッサー。
可搬型となると、
10リットル程度の小型タンクのものになりますが、
数回使うと圧力が低下してしまいますので
何度か部屋(AC電源の取れる場所)に戻って
モーターを回す必要がありそうです。

それならサブタンクにエアーを充填して
持ち運ぶほうが良さそうです。

 

小型,軽量タイプのコンプレッサーとしては
幾つかのタイプがあるようです。
オイルレス式は騒音面で不利だそうですが、
タカギの13リットルタイプが人気みたい。



エアインパクトツールは数千円から
一万円前後で色々と選べそうです。



ただサブタンクを使うとしても
見た目のインパクトがすごいので インパクトレンチだけにぃ
かなり引かれると思います。
日ごろの健全なご近所づきあいが大切ですね。

何を好き放題やってんねんと思われたらアウトです。

2. AC電源タイプ インパクトレンチ

AC電源が確保できるならばAC電源タイプの
インパクトレンチが候補に入ります。

後述する充電式のものよりは
高トルクが得られる(~300Nm)、
バッテリーの分価格が安いといったメリットが
あります。



価格とトルク(緩め:300Nm)のバランスから
エマーソン製をリンクしましたが、
探せばもっといいものがあるかと思います。

あと、AC電源をコードリールなどで何10mも
延長すると相応に電圧が落ちますので
工具の能力が多少落ちるかも知れませんね。

変化球として家庭用発電機を援用するとか、



家庭用充電器(AC100V出力)なんてのもありますが、
ここまできたら泥沼ですね。 ( ゚∀゚)

  
※電動工具には使えません


モーターは大電流を要求しますので、
発電機,充電器の場合、
取り出せる電流値に注意です。

リンクしたポータブル電源のAC100Vアウトレットは
100Wと書かれていますので1A。
同じくリンクしたエマーソンは消費電流が5Aですので
電流が足りません。

機材の選定は自己責任でお願いしますね。

3. 充電式インパクトレンチ

趣味で手軽に使うならばこのあたりですが、
トルクは電流値に比例しますので
高出力の充電池のものを選ばないと、
実用に適さない場合が多いようです。

となると安価な中華製ではなく
定評ある国内メーカーのものを選びたい
ところですが、
如何せん価格が高くなってしまいます。

 

マキタ製をリンクしましたが、
カタログスペックではトルク:250Nmだそうです。

数値を信用するなら
もっと安価で高トルクのものもありますが、
バッテリー駆動のモーターものは
当たり外れが大きいので、
よく調べてから購入したほうがいいと思います。

4. ハンドインパクトレンチ

外したいボルト,ナットの位置が条件に合えば
ハンドインパクトレンチという手もあります。

なにぶん価格が安いですし、
動力が人の力ですのでどこでも使用できます。

 

ただ上にも書いた通り、
軸への打力がトルクとして伝わりますので、
ボルト(ナット)へのアクセス、
位置や方向が条件に合わないと使えません。

先日のFフォークのシリンダー外しには
使えそうですが、
ドライブチェーンの前側(ドライブ)スプロケットは
奥まった位置にありますので、
うまく使えない気がします。

あと、1.2kg以上のハンマーが推奨されていますので
結構、本気で叩く必要がありそうです。

※ これと似た工具に
 『打撃スパナ』『打撃オフセットレンチ』が
 ありますが、素人が扱うのは危険ですので
 割愛しています。

5. ブレーカーバー

人力シリーズの第2弾として、
ブレーカーバーという手もあります。
600mmを越えるものがお勧めですが
ロングスピンナハンドルと呼ぶみたいですね。



私はコーケンの600mmのものを持っていて、
ドライブスプロケットや
フォークシリンダーの取り外しには
結局これを使用しました。

ただ、高トルク=インパクトという訳ではないので、
鋭い衝撃を与えるのは
使いかた次第という面もあります。
先日の整備日記で自己催眠と書いたのは
そういう意味があります。

力が逃げないように
足場やパーツの固定なども重要ですね。
力任せのツールですので、
車体にぶつけないよう注意する必要があります。
私は軸部分全体に発泡ウレタンの竹輪を巻いています。

あと使用感としては結構しなります。
鋭いインパクトを与えたいなら、
やや値が張りますが高強度のものを選んだほうが
いいかも知れません。

--
分かったような口を利きながら
いろんなことを書きましたが、
すべての工具を使い分けた訳ではありませんので
話10分の1にしておいてください。

結局のところ、工具選びは目的や使い方といった
使い手のシチュエーションに拠ると思います。

安い買い物ではありませんので、
ネットやお店で十分情報を集めたうえで
最適な工具を選んでください。






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