潜入記 [ツーリング(近場)]
2013/02/02
修理から5日。 ゲージで測ったところエア漏れはなさそうです。
少し走ってみましょうか。
多磨霊園の脇を抜け、新小金井街道を北へ。
もしリアタイヤに異変があればすぐに分かるよう、
肛門付近に全神経を集中させます。 すな
川越に入ったところで腹拵え。 いつもの花いちです。
これが最後の食事になるかも知れません。
景気づけに箱ウニ定食を注文しました。
というのも、今日は少々危険な場所に向かいます。
正直なところちょっとビビっています。
喩えるとサウナで真島茂樹と二人っきりになった感じ。
意を決してナビをセットします。
そう、前回の日記で少し触れた「新しき村」、
地図に載らない謎の秘密集落です。
思いっくそ載ってるがな
無人偵察機グローバルホークが捉えた画像
共同集落というと相互扶助といった経済的な理由だけでなく、
ちょっと主義、思想めいたものを感じてしまいます。
あっくん(武者小路実篤)が理想とした新しき村とは
どんなところなのでしょう?
途中、50kmほど走ったところでタイヤをチェック。
修理個所を目視で確認しましたが、特に異変はなさそうですね。
まずはひと安心。 肛門の緊張がほぐれます。 緩めるな緩めるな
■
ほどなくして村の入り口に到着しました。
この門に入るものは、
自己と他人の生命を尊重しなければならない
のっけからいいパンチをもらいました。
テンション騰がるわあ。 ( ゚∀゚)
村内には人の姿がありません。
そのくせ、四方八方から監視されている気がします。
あちらこちらに村のマークが描かれています。 ( ゚∀゚)コワイ
4色は各人種を象徴する色なんだそうです。
新しき村の精神と題する文章が掲示されています。
こういうものは村に暮らす人たちが心に収めていればいいもので、
声高に語るものではないように思うのですが。
窓から室内の様子が見えます。
お、( ゚∀゚) 壁に野菜図のようなものが懸っていますね。
誰のためか 何のためか 花は美しい ... 長十郎
って、実篤ちゃうんかい。
参考映像
時間が経つにつれ、すこし慣れてきました。
建物の中に入ってみましょうか。
草臥れた倉庫のような外観とは裏腹に、
中は小奇麗な展示場になっていました。
女子高生がノートの余白に描いたような絵。
村人たちはあっくんが大好きなんですね。
左から、腹ペコあっくん、ごはんまだ~?のあっくん、満腹あっくん、谷啓
あっくんも自分が好きみたいです。 結構、結構。
キリッ
更に村の奥へと進みます。
ここで初めて村人と接触しました。
でも明らかに避けられています。 ( ゚∀゚)
世間と少し異なった生き方をする人びと。
これまで無遠慮な好奇の目に傷つけられてきたのかも
知れません。
バイクを停め、村の中を歩いてみました。
小学生のころ、夏休み。
遠出した自転車で迷子になって、
ひと気のない見知らぬ街角で途方に暮れているみたいな。
うまく言えませんが、不思議な気分の場所です。
そらトイレが綺麗だと幸せやわ
最近のはやりことば、ダイバーシティ(diversity 多様性)。
日本語の「違う」という言葉には「異なる」という意味と
「正しくない」という意味の両方が含まれていますね。
日本人が好む同質性は時として
自分と違うものや理解できないものを排斥するもののようです。
上のほうで「新しき村の精神」を掲示していることについて
あまり自分好みではないという意味のことを書きました。
外に向け誇示するのではなく、理解して欲しいという気持ち。
さして広くもない村内をひと廻りして思い直すと、
あの文章は理想社会建設のための矛ではなく、
謂れもない誤解から村と人を護るための楯だったのかも知れません。
■
毛呂山まで来たのですから、梅の様子でも見てきましょうか。
うん。 蕾が膨らむまで、もう少し時間がかかりそうですね。
2月の中旬頃に咲き始め、下旬くらいが見ごろでしょうか?
ついでに農産物の直売所に寄りました。
梅干しはまだ買い置きがありますので、羊羹をお土産に。
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結局、200km近く走って帰宅しました。
普通に走るぶんには全然平気ですね、パンク修理あと。
とはいえ、夏の泊ツーまでにはタイヤを使い切って
新しいのに交換したいと思います。
まだまだ寒いですが、根性を入れて走ることにします。
おわり。