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ぶどう峠のこと [ツーリング(超100km)]


GWもひと段落した5月7日、
久しぶりにバイクで出掛けることにしました。

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9時すぎ、秩父に到着。 
まずは羊山に登ってみました。

これから超える山のほうを眺めると、
少し雲がかかっているようです。

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この季節の羊山は芝桜で有名ですね。

GW中や週末には
通行規制が行われるほどの盛況ぶりですが、
今日は駐車場の誘導員も所在なさげ。 

   これはチャンスです。

ということで、写真を撮ってみました。

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ま、看板なんですけどね。

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だって芝桜のところまで結構歩くんだもん。
おっさんはだもんとか言わないの

まだ先が長いので体力温存、
歳を取ると屁理屈ばかり達者になります。

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小鹿野から志賀坂峠を越えて神流町(群馬県)へ。
R299で上野村を目指します。

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ほどなく上野村に入りました。
今日のメインイベントを前にスカイブリッジに寄り道。
逸る気持ちを抑えます。 

内山田洋とクールダウン。 一行削除

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料金100円をスロットに入れ、橋の中ほどまで。

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   いーーーーーー

クリスタルキング(右)より高い声が出ました。

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橋の袂の注意書き。
バンジージャンプは禁止だそうです。 残念。

スカイブリッジへは
沢の両側に二本のアプローチがありますが、
まほーばの森ではなく不二洞側がお勧めです。
両方とも凍結期の撒き砂が大量に浮いていますので
注意して走行してください。

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楢原の郵便局から神流川沿いに三岐方面へ。
今日の目的地、ぶどう峠を目指します。

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R299、十石峠は何度か越えたことがあるのですが、
ぶどう峠は今回が初めてです。

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地方道(K124)ゆえ
地図上の表記は心許ないですが、
意外に国道の十石峠より
通行止めになることが少なく、
道幅も広く走りやすいそうです。

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10年ほど前、
日航機事故の本を何冊か読みました。
墜落現場を懸命に探す捜索隊。

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混乱した状況のなかで
何度かぶどう峠の名前が挙がりました。

その時の印象が10年を経て、
こんな形で今日につながりました。

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事前の情報の通り、
道幅は比較的広く傷みも少ないようです。
ただやはり浮き砂と枯葉、落石が多いので
注意が必要です。

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随分登ってきました。 
ナビの高度表示では1300mほど。
まだまだ峠には着きません。

見上げると山の斜面に貼りつくような九十九折の道。
山を越えようという、人びとの執念を感じます。

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最後のアプローチは
空に向かって飛び出すような急斜面。

富士登山に喩えると、
9合5勺からの胸突き八丁のあたりです。

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坂を登り切り、やっと長野との県境に到着しました。
夢にまで見た(本当は見てないけど)ぶどう峠です。

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こじんまりとしたスペースには先客が一人。
ゆっくりと煙草を愉しんでらっしゃるようでしたので、
軽く会釈だけ。

ひと息ついたら小海に向かって下ってゆきます。

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昨夜の予習ではこれから通る北相木村も楽しそう。

小海の町から
相木川沿いに県境へと繋がる山里です。

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保育園や寺社、学校。
道路沿いに生活に必要な施設が
最小ノルムで揃っています。

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若い人にとっては
少し刺激が足りないかもしれません。

複数から選ぶという
ささやかな願いも満たされないかも。

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でもこの簡素さ。
暮らすうえでの見晴らしというか
居心地の良さというか、

昔は不便を克服するのが人びとの願いでした。
でも今は気を抜くと
必要以上に便利になってしまう時代。
ある程度のところで昔を残すことが
とても贅沢な気さえします。

なんて、余所者が勝手なことをほざいています。

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小海の町に出ました。 
そろそろ夢から覚める頃合いです。

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国道沿いで遅めの昼食にしました。

ずいぶん昔の夏の日、
軽井沢あたりに旅行した帰りみち
家族で立ち寄った店です。

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思い立って、
あの日と同じかつカレーを頼んでみました。

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こんもりと盛られた野菜サラダ。 覚えがあります。

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さっくりと揚がったロースかつに、
ひと味足りないカレーソース。
驚くほどのタイムカプセルぶりに顔が緩みます。


店を出て駐車場の裏手に回ると、
冗談みたいに近くを走る小海線。

長野牧場で
日が傾くまで蜻蛉を取っていた娘も22歳。

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時間の流れには淀みがあり、
旅先で自分にとっての昔に出会うという経験は
皆さんお持ちだと思います。

今が不幸な訳でも
昔が薔薇色だった訳でもありませんが、
戻らない時間への憧れは歳を取るほど
苛烈で残酷なものになる予感がします。

その前に都合よく呆ければいいのですが。 ( ゚∀゚)

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距離にして400km足らずのツーリングでしたが、
程よい疲れの残るいい一日でした。



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