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見えない [ツーリング(超100km)]


2014/09/14

中央道 藤野PA 05:15

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まだ夜ですってば。 ( ゚∀゚)

今日は久しぶりの早起き。
前夜からレポートを書いていた娘が寝るところでした。

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神無月を来月に控え、今日は西と東の神さまが相談をする日。
北アルプスを目指して飛んでゆく東の神さまをお見送りしました。

 説教の神(東京)
 幕営の神(東京)
 川蝉の神(神奈川)
 
 

 徹夜の神(富山)
 武運の神(三重)

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連休中日とあって、早朝から中央道は混雑の兆し。
気を付けて行ってらっしゃい。
富山と三重の神さまによろしくね。 ( ゚∀゚)

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お見送りを終え、大月ICで高速を降りました。
せっかくなので富士山でも眺めて帰ることにします。

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富士みちを辿って富士吉田まで。
そのままR139で身延あたりまで行ってみましょうか。

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富士山を巻くように隆起した土地の合間を、
綺麗な川が流れています。

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川沿いの街道は富士への貴重なアプローチだったのでしょうね。
富士講が盛んだったころには大層な賑わいだったと思います。

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富士山の北側、樹海の間を縫って本栖湖まで来ました。
モトスコ。
片仮名で書くとコストコみたいになりますね。

うん、朝は調子がわるいです。 (;゚∀゚)

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少し霞が掛かっていますが、富士山がうっすらと見えます。
しかしこんな逆光でも写せるデジカメって優秀ですね。
ちょっと前まで太陽に向けていいのは日光写真だけでした。

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身延の町まで来たのですが、
目当てにしていた「ゆばの里」、開店まで1時間以上あります。

今日のお土産は、生湯葉から信玄餅に変更。

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早朝の道は走りやすくていいのですが、
下手をすると町の上っ面を撫でるだけで終わりそう。
朝の風景と空気のなかを走るだけで十分気持ちいいんですけど。

国道を外れて久遠寺まで登ってみました。
ここではQuoカードとIONカードが使えます。  Quion寺、なんてな。

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実は久遠寺には何度か来たことがあるのですが、
三門の中に足を踏み入れたことがありません。
なんか怖くて。

もちろん上り坂が嫌いというのはありますけど、( ゚∀゚)

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国家鎮護という奈良仏教の大雑把さに対し、
鎌倉仏教の救済という粘着度の高い教義に
抜き差しならない息苦しさを覚えます。

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ずいぶんと昔、「法隆寺秘宝展」というのを見たのですが、
鎌倉以降、鳥肌の立つ相貌の仏像が多いように感じました。

鎌倉から南北朝を経て室町に至る戦乱の世、
救いを求める、あるいは人心の乱れを諌めるといった
時代の気分を反映したものかと納得した覚えがあります。

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山を出て、富士川に沿って下ってゆきます。

川幅が広くなったり狭くなったり。
大きな岩が点在し、落差,流量のある富士川の眺め。
これを見たくて無意識のうちに
今日のコースを選んだのかも知れません。

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そういえば今日はまだきちんとした富士山を見ていませんね。

電車を待っているおばさんにいい場所はないか尋ねてみました。
白鳥山という山の頂上から富士山が一望できるとのこと。

行ってみましょう。

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ゴルフ場の看板を目印に山の中へ。
2mほどの幅しかない山道を登って行きます。

両側のゴルフ客からガン見されながら、着きました。
白鳥山です。

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フォントからイラストから、まるでダメダメな看板ですが、
この山には凄い秘密が隠されていました。

山梨県民はずっと隠してきましたが、
実はこの山は日本一の高さを誇っています。
そう、国内最高峰は富士山ではなかったのです。

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な? ( ゚∀゚)

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ちょっとここで躊躇。

基本的に歩くことが嫌いな私、
頂上からの眺望と山道を秤にかけます。

ま、言うても1グリコ(300メートル)ですから。
折角ここまで来たことですし。

ということで登ってみることにしました。

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  マイルか?
    300メートルじゃなくて300マイルか?

しかも途中から斜度は上がるし。
疲れが極限に達したとき、様々な疑問が去来します。

  おっさんがこんな山中で何をしとんねん
  日本で二番目やぞ、富士山て

  恋人の聖地て

  恋のバンダナってなんやねん、近藤真彦

黒目の直径が1mmくらいになった頃、山頂に到着しました。

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  これか?

  苦労して山道を登った御褒美がこれか?

一番肉薄の箇所なら叩き割れそうな気がします。

いやいや、こんなのは単なるおまけ。
一番の御褒美は富士の雄大な眺めです。

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  しばくぞ。

丁度エエ感じに雲が掛かり見事なまでに富士山が見えません。
正確に言うと、富士山だけが見えません。

デビット・カッパーフィールドのイリュージョンかよ。
怒りに任せ、江戸の火事のように半鐘を打ち鳴らします。

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こうなったら意地でも富士山を見ないと収まりません。
収まるもなにも、恋人の聖地にノコノコ登って行った
おっさんの魂が浮かばれません。

更に南下、富士宮を目指します。

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浅間大社。

しかし鳥居って神社にとっては顔みたいなものでしょう?
裸の大将で喩えるとランニングシャツみたいな。

宗教的意味からして、こんな垂れ幕ぶら提げていいのでしょうか?

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日本神話の女神も顔ハメにされてるし。 頭頂部が富士山て。
世界遺産は名誉ですが、少し何かが狂い始めた気もします。
非科学的であれなんであれ、
関係者は「神様は居る」ってシレッとした顔で言い続けないと。

時計を見ると11時ちょっと前。
観光客でごった返す前に食事を済ませておきましょう。

鳥居前の売店で富士宮焼きそばを食べました。

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味の募金箱や~

普通に美味しかったけど焼きそばは200円。
残りの300円は愛想の良いおばちゃんへのお礼です。



お腹が満たされるといい知恵が浮かぶもの。
雲に隠れて見えないのなら、
間近まで行けばいいことに気づきました。 ( ゚∀゚)せや!

ということで、富士山スカイラインで水ケ塚に向かうことに。

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万策尽きました。
富士山は諦めて今日はもう帰ることにします。

東の空はいいお天気です。
二番目だからってそんなに拗ねなくてもいいのに、富士山。

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終始穏やかなお天気だったのですが、
結局富士山をきちんと見ることができませんでした。 

でも気持ちの良い朝の空気の中を走れたので満足。

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早起きは三文の得。
神さまのお蔭でむっちり濃厚な午前中を過ごすことができました。

皆さん無事に戻られたでしょうか? つつがなしや。

おわり。