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practice [ツーリング(超100km)]


2016/03/05

お天気はいまひとつですが、雨の心配はなさそうです。

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バイクも人も約3か月のブランク明けです。
お互いに調子を探りながらゆっくりと走ることにします。

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日頃よりひとつ低いギアを使い、
ギクシャクしないよう丁寧なアクセルワークを
心がけます。

ギアが低いぶんエンジン音が喧しいので、
前車にくっつかないよう大人の配慮。

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早速トラブルが発生しました。 ( ゚∀゚)

ふと気づくとナビに電池残量の表示が出ています。
充電されていないようです。
このままでは家に帰れなくなります。 仔犬かよ

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コネクタ外れやヒューズ切れなどを想定しながら
各部をチェック。
案の定バッテリーへの結線(GND)が外れていました。

うん、充電(CHG)が開始されましたね。
外れたというよりバッテリー交換時に
どこぞのおっさんが付け忘れたのでしょう。 お前だよお前

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所沢の航空公園で最初の休憩を取りました。

約20kmほど走りバイクに慣れた頃合いです。
車に比べて身軽なバイク。
そろそろ調子コキ始めそうな自分を戒めます。

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もちろん大切な用事もすませておきます。

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そして次の火種を仕込んでおきました。
尿意という面では負の連鎖ですが、
強制的に休憩を促す安全装置という
緻密かつ高度に練られた戦略です。

厳冬期には15分で作動するのが玉に傷な。

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川越まで来たところでそろそろ目的地を考えます。
梅の花が盛りのようですが、
今日はあまり混雑しないところがいいですね。

自宅からほぼ100km圏内というと栃木市あたりでしょうか。
ナビを栃木駅にセットします。

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日差しこそありませんが暖かな日です。
道路も比較的空いていましたね。

渡良瀬遊水地の案内板を見つけ、ちょっと寄り道。

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とりあえずウォッチングタワーに登ってみることに。

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さんざん登らせた挙句、

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ちょっと下るという、

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カツカツの体力で生きている私にとって、
憤懣やるかたない構造です。 責任者出てこい。 4段分の体力返せ

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生憎の空模様で一大パノラマという風にはいきませんが、
日頃の生活で遠くを見渡すということがありませんので、
新鮮な気分ですね。

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お、( ゚∀゚)

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ミステリーサークル(途中)を発見しました。
帰りぎわ、管理事務所に知らせておきましょう。 恥かくだけやぞ

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ここでちょっと思案。

栃木市(蔵の町)まであと少しですが、
市街地ではなく少し山沿いを走りたいですね。
岩舟のほうに行ってみましょうか。

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以前の日記[12]にも書きましたが、
岩舟には岩船山・高勝寺というお寺があります。
岩船山は死者の霊の集まるところとされており、
日本三大霊山のひとつらしいです。

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ネットで検索してみると、
亡くなった方が生前身に着けていた衣服を飾るなど、
風化しきれない生の悲しみが充溢した場所のようです。

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物見遊山で訪れるのは申し訳ないという気もしますが、
人の思いの籠る場所というのは
これまでのツーリングでも
ひとつのテーマとして挙げていましたので、
真摯な気持ちで訪ねてみることにしました。

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枯れた野原の薄茶色の風景が延々と続きます。
そのくせ寒さを感じない不思議な感覚。
ぽっかりと空いた季節の隙間に落ち込んだような気分です。

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岩舟の町に入ってほどなく岩船山が見えてきました。
冥界への入り口です。

霊魂の集まる霊山と採石場という生活臭さ。
少々理解に苦しむ折り合い加減が、
この山の異容に表れている気がします。

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山頂の高勝寺へはいくつかのアプローチがあるようです。
メインは600段の石段を徒歩で登るコースですが、
日頃の不摂生ゆえ登り切る自信がありません。 10段ならOK

ということで山頂までの作業路をバイクで登ることにしました。

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走り出して30秒で後悔しました。

山合いの狭隘路というのはこれまでも経験がありますが
まったく格が違いました。

荒れた路面はすり鉢状のキャンバーで、
タイヤが正立する面がありません。
かつ鋭角に曲がる道には強烈な高低差があります。

そして極め付けは道路を横切る幅10cm超の溝。
タイヤを直角に当てないと即転倒です。

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感覚的に似ているのはスキー場の難関コース。
急勾配のコブ斜面を滑るあの感じ。

咄嗟に滑走ラインを組み立てると同時に、
板の向きを正しく制御しないと抜けられない難しさ。

ビビってエンストさせると確実に転倒します。
そしてバイクを倒すと独力で起こせないでしょう。
度胸一発で駆け抜ける必要があります。

私は二度と登りませんが、
腕に覚えのある方は挑戦してみてください。 煽るな煽るな

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登頂記念(証拠写真)。 ( ゚∀゚)
実はこの時すでに下りのことを考えて憂鬱です。
登坂力はコントロールできても重力は制御不可能ですからね。

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境内は上に載せた写真(山容)の崖っぷちあたり、
東日本大震災での崩落部分近くに位置しているそうです。

上の配置図で霊場と書かれている場所は岩肌の斜面で、
数えきれないほどの卒塔婆が並べられています。
本堂が見え、読経の声が聞こえる場所というのが理由とか。

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霊場の斜面を登る階段脇にはたくさんの地蔵像が並んでいて、
その全てに衣服が着せられています。

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よく見るお地蔵さんの前掛けとかではなく、
町を歩く人が来ているようなスポーツシャツや背広。
とてもその間を抜ける気分にはなりません。
恐いとかではなく、生々しい悲しみというか。

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読経が終わり本堂から小さな女の子が出てきました。
傍らにはおばあちゃんと父親らしき人。
勘の鈍い私でも考え込んでしまします。

自分の命は誰のものか。
極悪走りなどと息巻いているバイク乗りは
一度見ておくといいかも知れませんね。

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境内の様子を写真でお伝えすべきところでしょうが、
カメラを向けると自分がとても下衆な人間になりそうで。

無事に下山しましたが、
来るんじゃなかったというのと見ておくべきだったというのが
半分半分。

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折角栃木にお邪魔したのですから佐野ラーメンでも。
横浜家系のどぎつさに慣れたバカ舌には
鶏がらの澄んだスープは物足りなく感じますが、
年齢を考えると丁度いい具合ですね。 餃子が余計

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川越まで戻ったあたりで薄暗くなってきました。
本丸御殿前の三芳野神社で休憩します。

童謡とおりゃんせ発祥の地とか。 帰りは怖い、なんてな。


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境内の片隅に紅白の梅が仲良く咲いていました。
今年の梅見も目出度く終了しました。 ( ゚∀゚)

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ブランク明けにしてはヘビィな内容になりましたが、
バイクの調子も良く、疲労具合もほどほど。
無理をしなければあと1年くらいは走れそうです。

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気候が良くなるにつれ気分も高揚してきます。
くれぐれも事故のないよう、
お互いに最大限の注意と工夫をしましょうね。

辛気臭いことを言いながら、おわり。


追伸、

帰りみち、児童公園のトイレ。
鏡の裏から薄い霊(イケメン)が滲み出ていました。

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小便ちびるわ。
トイレだから良かったものの。 ( ゚∀゚) アウトオブ便器



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