馬上少年過ぐ 3(十日町) [ツーリング(超100km)]
楽しみにしていた雲海は微妙な感じでした。
この時期の新潟にしてはお天気が良いせいだとか。
とはいえ、雄大な景色を眺めながらの朝風呂は
最高の気分でした。
風呂場にカメラを持ち込む訳にはいきませんので、
帰宅後、記憶を頼りに油絵で描いてみました。
朝ごはんは艶々と透き通った新米こしひかり。
これさえあれば他になにもいりませんね。
あ、生卵があれば良かったかも。 要るんかい
出発前、雲海のはらいせに
近くの棚田を見て回りました。
棚田広之(右)
機械を入れられない棚田は、
手入れするだけでも大変な労力ですね。
下は『棚田の役割』と題した
十日町市のパンフレットからの引用です。
そもそも山で生きるための苦労の結晶が、
色んな意味を乗っけられて可哀相。
もし私が棚田の所有者だとしたら、
窮屈すぎて逃げ出したくなってしまいます。
ここを学びの場とするならば、
維持管理の大変さもバランスよく手当するべきで、
観光資源などといったスケベ心で
行政はちょっかいを出すべきではありません。
若い官吏がやるべきことは、
どこかの企画屋みたいな格好つけた町おこしより、
もっと地元の老人の話を聞くことだと思います。
予報が一日早まって、
今日あたりから雨が降り出すようです。
確率A(気象庁)の晴れ予報だったのですけどね。
早いところ三国の山を越えたほうが
良いかも知れません。
一旦十日町まで戻ったのち、
南魚沼で三国街道(R17)を捕まえます。
謙信が関東遠征の際に通った道ですね。
南魚沼。
雁木囲いの町かどは閑散としていました。
厳しい雪の季節のほうが賑わうというのは
少し皮肉な気がします。
これから越える苗場山が大きくなってきました。
風に乗ってユーミンの歌声が聞こえます。 むろんうそです
道ばたの温度計では15℃。
体感ではもっと低く感じます。
インナー着用とはいえメッシュだと厳しい感じ。
ここから苗場スキー場までは
良く整備された快走路なのですが、
やや風情に欠けるのが残念ですね。
速く安全に、というのが文明なのかも知れませんが、
楽しく安全にという選択肢も残ればいいですね。
バイクを停めるポイントが見つからないまま
苗場プリンスまできました。
30年前のスキーブーム。
私も何度となくお世話になりましたが、
当時は輝いて見えたプリンスホテルが、
なんとなく儚げに見えました。
しかし寒いです。
怪しい空模様は気持ちを急かしますが、
焦りは禁物。
1時間あたり3~40km程度のペース走行に
切り替えたのですが、
旅が少々つまらないものになってきました。
ま、楽しむ余地を、
安全マージンに回したと考えましょう。
猿ヶ京まで下ってきました。
結果的には本格的な雨には遭わずにすみました。
日頃の行いが良かったせいでしょうかね。 土砂降りが順当
帰ってから写真を確認したら、
沼田駅で終わっていました。
気持ち良く走り抜けたつもりでいたのですが、
実は沼田でツーリングは終わっていたようです。
確かにこのあとの上武道路(R17バイパス)では
距離は稼げましたが、
印象に残る風景はありませんでした。
終盤がグダグダなのはいつものこと。 ( ゚∀゚)
18時過ぎに無事帰宅。
楽しかったけど疲れました。
でも疲れたけれど楽しかった。
馬上の少年は過ぐ 世は平かにして白髪多し
残軀は天の赦す所 楽しまずして是を如何せん
伊達政宗の有名な詩を
得手勝手に誤訳してみました。
若い頃から色んなところをバイクで旅し、
白髪が増えた今もなお、のんびりと旅しています。
これまで大きな怪我もなく過ごせてきたこと、
神様がそれを赦してくれることに感謝しながら、
これからも安全に楽しんで行きたいと思います。
久しぶりに旅の日記を書いてみて、
書きたいこと、伝えたいことが少ないことに
唖然としています。
500回まで届かないかも知れませんね。
山の上では既に紅葉が始まっていました。
お出掛けになる皆さま、
短い秋の日を大いに楽しんでくださいね。
長々とつまんない日記で失礼しました。
ではまた。 ( ゚∀゚)ノシ